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spread

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東京都世田谷区等々力の閑静な住宅地と鉄道に挟まれた敷地に建つ、長屋形式の賃貸集合住宅のプロジェクト「spread」。

道路から引き込まれたランウエイのような路地に面して各住戸へ通じるドアと透明な階段室が並び、ゆるやかなコミュニティを作り出すことを意図している。

至近の距離にある「トドロキ・ノッポ」とともに集合住宅を中心とした新しいコミュニティ・デザインを試みている。

アプローチの床パターンのデザインを野老朝雄氏(Tokolo.com)、照明デザインをResponsive Environment河内一泰氏、キッチンと吊り家具のデザインをcampの大原温に依頼し、コラボレーションに寄るデザインを行った。

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写真:(c) buildinglandscape 2006

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写真:(c) 新良太 2008

■所在地:
東京都世田谷区等々力
■構造:
RC造、地上3階 地下1階
■用途:
集合住宅(長屋)
■施主・プロデュース:
都市デザインシステム
■建築設計:
山代悟+ビルディングランドスケープ
担当 山代悟、和田夏子、廣瀬悦子、植田恭子
■建築監理:
山代悟+ビルディングランドスケープ
担当 山代悟、廣瀬悦子、亀井寛之、植田恭子、安藤洋平
■構造設計:
金箱構造設計事務所
■設備設計:
タクトコンフォート
■アプローチ・パターン・デザイン:
TOKOLO.com(野老朝雄)
■アプローチ照明デザイン:
Responsive Environment河内一泰
■キッチン・吊り家具デザイン:
camp(大原温)
■品質監理:
都市デザインシステム 担当 持田
■施工:

■敷地面積:
373.26m2
■建築面積:
202.79m2
■延床面積:
811.78m2
■期間:
基本設計 年 月−年 月、実施設計 年 月ー2006年12月、施工 2007年1月ー2008年 1月

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「spread」は東急大井町線の駅そばの線路沿いにたっています。近くに施工中の「トドロキ・ノッポ」(仮称、等々力二丁目共同住宅、2008年秋完成予定)と互いに100mほどしか離れていません。黒いシルエットで描いているのが、「spread」(手前)と「ノッポ」(奥)です。

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近所のおばあさんからは「軍艦ハウス」というニックネームをいただきました。

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現在は、敷地西側が大きな空き地になっているために、西側のファサードもよく見えますが、将来は端竿敷地の竿の部分にある、この南側の道路側のファサードだけが顔を出すようになります。

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「spread」は22戸の住戸からなる賃貸集合住宅です。長屋と呼ばれる形式をもち、地下一階・地上三階の構成ですが、すべての住戸の玄関ドアがこの路地のようなアプローチに面して並んでいます。管理人室やゴミ置き場を含めると29枚のドアがワクなしで収納の扉のように連なります。インターホンは扉に埋め込まれています。

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アプローチは幅2m、高さ9mの壁に挟まれています。
斜めになめるようにしか見ることが出来ない、ということを逆手に取り、壁の仕上げに艶を与えることで空や窓の明かり、アプローチを歩く人の姿を映し込む壁としました。
黒く塗装されたコンクリートの壁という重々しい存在が、艶ひとつで希薄な存在感に変わるのは魅力的な瞬間です。

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五つの階段群が千鳥状に配置され、それぞれの住戸の専用階段はガラスの大きなカーテンウォールで覆われています。この階段部分は半公共的な場所であり、互いの住民の姿やモノが見え隠れする空間です。

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三階に居室がある住戸も玄関は一階にあるため、玄関に入ると三階まで一気に上る垂直性の強い空間が現れます。

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階段群同士は互いにガラスで開放されているため、住戸に出入りする姿や、階段部分に置かれたクツや小物、階段でくつろぐ姿が見えてきます。

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住戸の内部は階段部分とはコンクリートの壁で隔てられています。しかし、壁の両側や、一部穿たれた穴を通して、向かいの住戸の様子がチラチラと見え隠れします。

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キッチンと吊り家具はcampの大原温さんにデザインしていただきました。天井にあらかじめたくさんのPコンを設置し、これを利用してつり下げられる大きなハンガーパイプのようなものを備えています。

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地下の住戸は、専用のドライエリア、隣のドライエリア上部にあけた窓、アプローチ玄関脇のカーテンウォールの三カ所から光が感じられるようになっています。

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アプローチの照明デザインはResponsive Environmentの河内一泰さんにお願いしました。アプローチを歩いている時には見えない屋上部分に照明器具を設置し、一度壁に光をバウンドさせてから床を照らす照明になっています。
住宅地の中に、白く照らし出されたアプローチは、ファッションショーのランウエイのようです。

床のパターンデザインは野老朝雄さん(Tokolo.com)。幾何学的なルールに基づきながら、時に有機的な揺らぎを感じられるパターンをデザインしていただきました。パターンの一部は植栽ポットになっていて、条例によって義務づけられている緑化にも貢献しています。

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