LWB阪東橋

このプロジェクトは、我々がHOUSE H(2007年竣工)の設計以来、素材の魅力に着目し、実験的な構法や空間の試みを続けている、LVL積層壁を用いた木質空間の提案です。
計画地は横浜市南区にあり、近隣商業地域、準防火地域の戸建住宅や中高層の集合住宅を中心とした比較的密集した都市部の住宅地にあります。建築の防火規制が厳しい都市部において、木のもつ複合的な性能をいかした堅牢性、遮音性、断熱性、そして新しい表情をもつ外壁を実現することが目標となりました。今回は「LVL積層壁をパネル化し軸組に取付ける構法を開発する」「準耐火建築物として現行法規に合致させながらLVLパネルに仕上げだけではなく構造的な役割ももたせる外壁の断面設計をする」という2つの課題に取り組みました。
建築の主要構造は中心部に配置した鉄骨のコアシャフトと小屋組のトラスがにない、パネル化したLVLを鉄骨外周部に取付けて外壁を構成するシステムを採用しました。LVLパネルを構成するスチールロッドは、パネルを一体化させると同時に建物外周の小梁を吊り上げる構造の要素ともなています。防耐火性能に関しては、LVLは燃えしろ設計の考え方をもちいれば外壁として十分な準耐火性能を得られることが予想されますが、現時点で認定が取れていないため、LVL壁の外部に石膏ボード等によって準耐火の外壁を構成しています。
現在はLVL壁単族で防耐火性能をもたせた外壁の開発を産学協同ですすめており、この建物はその建築の魅力を伝えるプロトタイプと位置づけることもできます。
■所在地:
神奈川県横浜市
■構造・規模:
鉄骨造 地上3階建
■用途:
専用住宅
■建築主:
個人
■建築設計監理:
山代悟+ビルディングランドスケープ
■構造設計:
佐藤淳構造設計事務所
■設備設計:
ビルディングランドスケープ
■家具設計制作:
camp
■施工:
TH-1
■敷地面積:
81.17m2
■建築面積:
54.17m2
■延床面積:
162.51m2
■期間:
設計2009年9月?2010年5月、施工 2010年5月ー

近隣商業地区に建つ、鉄骨三階建の住宅です。外部はガルバリウム鋼板に覆われていますが、内部は木質の空間になっていて、大きな窓から内部の様子がうかがえます。

建物の中央には鉄骨4本からなる構造コアがあり、その上部に小屋組がのっています。建物の外壁と床はこの小屋組の先端からつり下げられる構造となっています。

建物外周には、LVL積層材を大型パネルにしたものを取付けます。この大型パネルは工場で製作され、現場に搬入されます。パネルをつなぎとめるロッドが梁をつり下げる役割を兼ねることで、このパネルと構造的に一体化します。またこのパネルは仕上げとして建物のインテリアに現れるだけでなく、堅牢性、断熱性、遮音性などの性能をにないます。

二階は中央にコアを配置した緩やかな一室空間となっています。インテリアにはLVL積層壁の独特の表情が現れます。





