
東京の重要な交差点に面しランドマークとなっている建築のファサードを、都市的なスケールをもったインタラクティブ・メディアとしてリノベーションするプロジェクト。
現代において建築のファサードは様々な試みが集中する、デザインの主戦場とも言える。その多くは材料の新奇さや視覚的な効果、最新の照明映像技術などを用いている。今回我々は「昼間でも(のほうが)面白いもの」「クールさよりファニーさ」「古くて新しいもの」をキーワードにデザインに取り組んだ。
構想デザインのみならず、実働するプロトタイプ、MAX/MSPやJITTERを利用した制御プログラムなども担当した。
Colored CAPSULE::
今回のデザインの要は「Colored CAPSULE」と呼ぶ風船を利用したディスプレイの仕組み。これは直径約30cmの風船を圧縮空気で膨らませたり、しぼませたりすることでドットを構成し、昼間でも見えるディスプレイを作り出すもの。イカの「色素胞」の仕組みを参考にている。
原理を考えた後、4X4の16ドットの表示装置を試作。建築工事用のコンプレッサー、電気制御の電気弁、MIDI信号で制御できるリレー基板などを用いてプロトタイプを試作。制御用のプログラムを含めてビルディングランドスケープ内部で製作を行った。

プロトタイプ初号機
Golden Fish::
約2,000個のColored CAPSULEは一種のディスプレイであり、様々なコンテンツに対応可能である。その中でも、バーチャルな情報が、リアルな風景の中に出現する「リアルバーチュアリティ」(by 日高仁氏/SLOWMEDIA)なものとして「Golden Fish」と呼ぶ一種のパブリックなペットを提案した。
Golden Fishはディスプレイのなかに生息するバーチャル・ペットであり、その日の天候、株価などによってその元気さが変化する。また、ネットを利用してエサをやったりすることもできる。毎日交差点に足を止めるたびに、皆が気にかけてみるような存在。バーチャルでありながら皆がかわいがることの出来るようなものとして構想した。

■所在地:
東京都
■用途:
既存建物外壁改修
■装置概要:
圧縮空気と電磁弁の組み合わせによるディスプレイ
照明組込
■設計:
山代悟+亀井寛之/有限会社ビルディングランドスケープ